問題 No.874
第2次人工知能ブームの中心的技術であったエキスパートシステムが、多くの期待を集めながらも最終的にビジネス現場での普及において限界を迎えた最大の理由として適切なものはどれか。
【正解の解説】
専門家が持つ膨大かつ暗黙的な知識を人間が手作業で矛盾なくルール化してコンピュータに入力することに限界があったから
エキスパートシステムは「専門家の知識」を人間がルールとして記述する必要がありましたが、人間の経験や感覚的な暗黙知をすべて正確なルールに書き起こすことは非常に困難で、これが実用化の限界となりました。
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【その他の選択肢の解説】
コンピュータのハードウェア性能が低すぎて膨大なニューラルネットワークの数理計算を時間内に処理することが技術的に不可能だったから
ハードウェア性能の低さは確かに当時の壁でしたが、エキスパートシステムが普及しなかった最大の理由は、ハードウェアの処理能力そのものではなく、知識の記述に関する限界でした。
インターネットが普及していなかったためシステムに必要な学習データを世界中から自動的に収集する仕組みが構築できなかったから
インターネットの普及時期とエキスパートシステムの限界は関係がありますが、システムの知識を人手でルール化する構造自体が抱えていた本質的な問題ではありません。
確率的な統計処理をベースにしていたため出力される回答の根拠をユーザーに説明することができず信頼を失ったから
エキスパートシステムは統計処理ではなく、「もし〇〇ならば××である」という明示的なルールに基づいた推論を行っており、確率的な統計処理は第3次AIブーム(ディープラーニング)以降の特徴です。